2009/09/05

続「風の盆」

昨日(9/4)、富山の八尾から戻りました。

八尾の人たちの「おわら」に対する情熱には感動です。
僕も引きずられて三日間、連日深夜から明け方まで町流しの後をついて歩きました。
おかげで自宅に戻った今も、あの独特な「おわら」の曲が体の中から聞こえてきます。

これから撮影した素材を集めて、編集に入ります。
なんとか、八尾の人たちが大切に守ってきた「おわら」の心の一端を表現したいですね。

どっぷり「おわら」に浸った三日間でしたが、終わった今、自分が考えていたことは間違えてなかったなあ、と思っています。それは部外者として守らなければならない最低のマナーのことです。
三日間で二十七万人の観光客が「風の盆」を見に訪れると聞いていたので、混雑を想像していましたが、現実は予想をはるかに超えていました。
普段はひっそりした静かな町が、「風の盆」の期間中は人でごったがえしています。
大勢の人の熱気は僕を含めた全員の気持ちを高揚させるし、それはそれで必要な要素ではありますが、地元の人たちにしてみれば、あらゆる面でこれは異次元の三日間でありましょう。

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2009/08/27

サイン

八月二十六日の夕方、ギャラリーショウへ行った。

展覧会に出品する「FACES」の写真に、サインをしてきました。

作品はtype-Cプリントなので、使用する紙は普段使い慣れているコダックの「ENDURA」です。
紙自体にモノクロ印画紙のような強度がないため、写真を台紙に密着して展示することに決めました。
そのため、サインするのは台紙の裏になります。
フレームの裏の窓から僕のサインが確認できる構造になっています。

そうか、ということは、壁に展示された状態ではサインが見えないので、確認するためにはギャラリーの人にお願いするしかないのですね。
いや、なぜサインの話をしたかというと、以前、僕の写真を見たある方が「あなたのサインにとても興味があります」と言って、ジィーッと眺めていたのを思い出したのです。その方は写真よりもサインを眺めてる時間のほうが長いくらいでした。
当然、本人が書くわけですから、作品とサインにはなんらかの共通点があって当たり前です。
因果関係というのは大袈裟ですが、しかるべき人が見たら、両者の間に漂っているものから、ある方向性ぐらい読み取ってしまうかもしれません。

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2009/08/26

「風の盆」

昨日(二十四日)、一週間ぶりに富山県の八尾から戻りました。
このところ、八尾に滞在することが多くなっています。
理由は「おわら風の盆」を撮影するためです。

CANONのデジタル一眼レフカメラを使って作った動画作品の第一作目は「さくら」でしたが、その第二作目を「風の盆」に決めました。

以前から「風の盆」を撮ってみたいと考えていましたが、チャンスはなかなかありませんでした。
撮影する側から言いますと、これほどやっかいな被写体はありません。撮影するには当然撮影可能な明るさが必要です。「風の盆」は夜に行われるので、そのままでは絶対条件の光量が不足してしまいます。そのため、ライトを点灯したりストロボを発光させなければなりません。でも、想像してみてください。八尾の細い路地裏を、数人の地方連がひっそりと流して歩いている時に、無遠慮にもストロボが突然発光したら・・・。

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