2020/04/23

写真と珈琲のバラード(48)

写真を撮っていて思うのは、自然はいつも厳しくて正しい。理不尽だと感じたらそれは人間に問題がある。自然は冗談を受け付けないし、常に真面目だ。

世界はウィルスで非常事態に陥ってる。

未曾有の事態とか言う人もいるが、少しでも人類の歴史を眺めたら、現在の状況はそれほど珍しい非常事態ではない。100年に1度くらいの割合では訪れる災難でしょう。これで収束に向かえばいいが、ここからさらなる災禍が重ならないとも限らない。

コロナ感染がある程度終息してからも問題は続く。
コロナ以前に戻ることはあり得ない。
危惧することの一つは、反省から始まる人々の心情の変化だ。経済と効率を優先する現状の間違いを悟ったとして、その修正する矛先を大衆が納得しやすい方向に早急に傾いていくことだ。最も起こりやすいのは政府の統制です。本当は違うかもしれないと思いつつも、非常事態だからやむを得ないと思わせる事態に進んでいくことです。


2019/07/17

写真と珈琲のバラード(47)


5年前に江戸美術コレクターの加納節雄さんから画像を送られてきたのが、I WERE YOUの始まりです。
安土桃山時代の狩野松栄から幕末の河鍋暁斎まで、日本を代表するさまざまな絵師の作品と私の写真を並べて一つの作品にする、というアイデアは、当初、途方もないことだと思っていました。かつて誰も考えたこともない驚天動地、奇想天外な思いつきだと思い、しばらく静観していたのです。
PCの画像上で50組くらいの作品が出来上がった時点で、そろそろモニターではなく本当の作品を組み合わせて見よう、ということになり、昨年の12月に私の残闕と曾我蕭白の鷹兎図屏風を同一に額装してみたのです。
組み合わせた作品をギャラリーの壁に展示して、初めて観た時の感動はなんとも言えない気持ちでした。戸惑いと迫力とがないまぜになり、そのうち、今まで見たこともない未来的な作品を目の当たりにしてる喜びに震える思いでした。隣の加納さんを見ると、全く私と同じ感動に浸っているのが伝わってきたのです。
顔を見合わせてやったね!と思わず握手していました。
TRYTRYの小島さんの繊細で大胆な閃きがなければ、この難しい額装は実現出来なかった。

現在は87点の組み合わせが完了しています。

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2019/04/20

写真と珈琲のバラード(46)

I WERE YOU 展始まる。

私の写真と江戸絵画を合わせ鏡のように組み合わせる。
こんな破天荒で突拍子もないことを考えついたのは、江戸絵画コレクターの加納節雄さんだ。今から4年前、2015年のある日(正確な日は憶えていない)、自分がコレクションした絵と美信さんの写真を組み合わせて、新しい世界を表現したいと連絡があり、河鍋暁斎の鯉の絵と私の滝の写真を取り合わせた画像が送られてきた。
江戸時代の絵師、それもただの絵師ではなく、日本を代表するような絵師が描いた絵だ。写真を並べて力に差があれば、それはすぐに感じるだろう。面白い、やってみよう、と思った。
それから今日まで、早い時は朝5:00から画像が送られて来るようになった。送られて来た画像を見て、少しでも違うと思ったら返事をしない。そのうち、私の思う取り合わせも送り返すようになった。
絵に合わせて新たに写真を撮るわけではない。私の記憶の中にある映像を思い出して、絵に合うと思う写真をプリントする。
絵と写真、しかも私と江戸時代の絵師とは200年以上の時間差がある。彼らにとっても、まさか自分の作品の隣に写真が並ぶとは思ってもみなかった。写真というメディアの出現は想像もできなかったに違いない。
ということは、今後、200年後の誰かが、私の写真の隣に想像も出来ない方法で、まったく新しい作品を並べる可能性もあるのだ。これほどワクワクすることはない。
よし、やってみようと決めた。


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