2022/09/26

「四谷シモンさん/1972年」

四谷シモンさん/1972年
四谷シモンさん/1972年

ギャラリー展示作品の内

「四谷シモンさん/1972年」

状況劇場多彩な役者の中でも最高に妖艶で魅力的な女形から、人形作家として出発する四谷シモンさんを被写体に、10人の写真家が写真を撮ることになった。
私は前年に独立したばかりの駆け出し写真家だったが、幸いなことに末席に参加させていただいた。

状況劇場時代のシモンさんは本当に美しかった。
役者時代を超えて新しい魅力を引き出すのは、自分の力では難しいと頭を悩ませていた。そのため、シモンさんの肉体に過酷な条件を与えてみたらどう変化するのか見たいと思った。

「痛み」「苦しみ」「笑い」「哀しみ」の4つのアイデアを準備した。簡単に言えば拷問みたいなもの。例えどんな条件であろうと美しくありたいと願うシモンさんの美意識に賭けた。

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2022/09/25

「東京/雑誌流行通信/1980年」

 

ギャラリー展示作品の内

「東京/雑誌流行通信/1980年」

雑誌『流行通信』からファッション撮影の依頼がきた。
条件はマツダミツヒロ、イッセイミヤケ、コムデギャルソン、ヨウジヤマモトの衣装で撮る、だった。この4人のデザイナーのうち、一生さんの服以外はそれまでに撮ったことがなかった。

ファッション写真に於ける「かっこいい」とはなんだろうかを考えていた。
当時ファッション写真の第一人者といえば、リチャード•アベドンだろう。ストロボを使い、動く女性の一瞬をローアングルから衒いなく撮り下ろす。堂々としたファッションの王道を行くような写真だ。

私は私の経験から生まれ出るものしか撮れないので、アベドン風とは異なった写真になる、例えファッションだろうと広告だろうと同じこと。生きて歩いてる地が違うのだから、アベドンみたいに撮っても仕方ないじゃないかと思っていた。

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2022/09/24

「行き行きて重ねて行き行く/流行通信/1978年」

行き行きて重ねて行き行く/流行通信/1978年

ギャラリー展示作品の内

「行き行きて重ねて行き行く/流行通信/1978年」

アートディレクター石岡瑛子さんから連絡あり、雑誌流行通信の撮影をご一緒することになった。

石岡さんにはすでに具体的なイメージがおありだった。
中国の古い時代の子供が描かれた絵だった。
京劇に登場するような衣装、メイキャップで撮れないか、だった。
石岡さんがお持ちの資料を拝見し、それを元に具体的な私の感想を伝えた。

スタジオのホリゾントに黒土を敷き詰め、カットによっては蓮の花を植えましょう、被写体は素人の子供がいいと話した。
スタジオまんまの空間ではつまらないし、ロケーションではまったく世界が違ってしまう。文字通り「土の匂いのするホリゾント」がイメージとして浮かんだ。
女の子は石岡さんの姪御さん、男の子は私の家の近所で遊んでいた子をお願いした。

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