2010/07/19

学生が作った動画作品

7/14日午後、鎌倉の「GARELLY B」で動画の授業を行う。

多摩美術大学グラフィックデザイン学科4年生15名が来ました。
全員僕の写真の授業をとっている学生達です。

僕は大学でスチール写真を教えています。
写真を教える、といっても、学生達に専門的な撮影の技術を学ばせるわけではありません。とはいえ、全く撮影の知識がないと困るので、初めの3ヶ月間はライティングの基礎を教え、その後、カメラを使った表現についてのあれこれに入ります。
僕には、学生達が、撮影という行為を通して、今まで気付かなかったこと、知らなかったことを発見してほしいという願いがあります。

大学は美大なので、プロの写真家になりたいという希望者は少ないです。
写真家になりたいわけではないのに、写真を学びたいというのは、教える僕にとってもなかなか難しいものがあるのです。

今年から、4年生の授業に動画を取り入れることにしました。
動画であれば、撮影した時が表現のすべてではなく、編集しなければ作品として完成しません。
素材さえしっかりしていれば、編集ソフトはmacのiMovieで充分です。
スチール写真でしか撮影の経験がない学生にとっては、ハードルは高いです。
それでも、しっかりものを見つめる習慣が身に付けば、動画を撮ることも可能です。むしろ、スチール写真を撮るように動画を撮ったら、いままでとまた違った映像が出来るのではないかと思っていました。

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2010/07/12

今の僕の頭の中

ここ数日前から、私的な時間に埋没しています。
次回の十文字美信写真展に向かって、頭が動き出しました。
やっと、という感じです。
毎日、毎日やらなければならないことが多いので、なかなか作品世界に没頭できませんでした。
展覧会スケジュールを考えると、もう、ぎりぎりのギリギリです。

作品展の開催場所は、多摩センター駅前にある「多摩美術大学美術館」です。
先日、下見に行ったのですが、館内の展示スペースが広いので、あれだけの空間を、ゆるむことなく保たせるのは、なかなか大変なことです。
「十文字美信全作品展」ということなら内容も点数も問題ありませんが、それには準備期間が足りません。
さあ、どうしようか?と思っているところに、大学の方からのお話で、「劇顔」を中心に構成したらどうか、という話が来ました。
「劇顔」という作品は、役者の「顔」を主題にした写真です。

1998年12月に、雑誌『シアターガイド』の伊藤芳樹さん、アートディレクターの太田和彦さんから「役者の顔を撮りませんか?」と声をかけていただいたのが、作品「劇顔」の始まりです。
もう12年が過ぎようとしています。連載は現在も続いています。
最近の撮影は、池袋にある「東京芸術劇場」で、野田秀樹さんを撮影してきました。7/8日です。

「劇顔」は、すでに143名の方を撮影しているので、美術館の広い壁面であろうと、量的には問題ありません。
ただ、展示効果を考えると、ある程度の作品の大きさが必要ですから、今までに撮影したすべての写真を展示するわけにはいきません。それで、写真を選ぶ作業をしなければならないのですが、これが結構シンドイのです。
どの写真も、それぞれ思いが籠められていて、愛着あるからです。

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2010/07/01

川嵜徹写真展始まる

いよいよ明日から「GALLERY B」で新しい作品展が始まります。

川嵜徹写真展「繁雄/先生/家族」です。

川嵜君は今年の3月に多摩美術大学のグラフィックデザイン学科を卒業した若者です。
大学では僕の写真の授業を受けました。

川嵜君が3年生の時に初めて彼の作品を見ました。僕が出した課題を撮ったものです。
写真の基礎がしっかり身に付いていたので、以前から写真の経験があるのかと思ったら、大学に入って写真に興味を持ったとのことでした。

最近はデジタルカメラが発達して、簡単にいうと、カメラが写真を撮ってしまうので、技術的な要素はないがしろにされがちですが、川嵜君は、写真的な世界の特徴は階調にあると考えて、トーンというのを大変重要視しています。
自分の色、自分のトーンをかたくなに再現するために、出来得る限り、フィルムで撮影し暗室でプリントします。
初めて川嵜君の写真を見た時も、その暗室作業の緻密さに驚きました。1〜2年の経験でここまでやれるのか、と感心したのです。

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