2013/07/21

16世紀の画家ハンス・ホルバイン

123

7/20、ベルリンポツダム広場にある「絵画館」へ行きました。

僕が宿泊してるホテル(フリードリッヒ シュトラーゼ)から、近郊電車に乗って南へ2駅です。
ここは13世紀~18世紀のヨーロッパ絵画の傑作がズラリと並んでる。
ラファエロ、ボッチチェリ、ブリューゲル、フェルメール、カラヴァッチオ、レンブラントなど、中世の名画の宝庫で、じっくり観賞してたら、1日ではとても時間が足りない。
今回、絵画館へ行ったのは、理由がありました。
16世紀に活躍した肖像画家「ハンス・ホルバイン」の作品を見て、日頃疑問に思ってることを実際に確かめたかったのです。

ヨーロッパの絵画を俯瞰してみると、14世紀後半頃から絵画の雰囲気がガラリと変わります。
一口に言うと、それまでに比べると人物の描き方が飛躍的に現実的になります。つまり、本物そっくりに描くようになります。モデルになった人物の個性的な表情、身に付けている衣装の皺や襞の細部まで、まるでそこに実物があるように本物そっくりに描いています。

続きを読む


2013/07/19

アンセルム・キーファー

写真写真[1]写真[2]

7/18日、ベルリン中央駅北側にある「ハンブルガーバーンホフ現代美術館」へ行った。

11:00頃に着いて、美術館を出たのは16:50分だったので、5時間以上居たことになる。
それほど長時間何を見ていたのかというと、「Anselm Kiefer」の作品です。
美術館の企画展は「BODY PRESSURE」のタイトルで、Gilbert & George, Duan Hansen, Martin Kippenberger, Bruce Nauman, Nam June Paik など総計22人の作品を展示してあった。
しかし、これらの作品が全部まとまったところで「Kiefer」作品1点に敵わない。
作られたモノというのは、本当に正直です。

この現代美術館の建物は、元ハンブルグ行きの列車が発着した駅舎を改造して作った。
内部はどこか駅舎の香りがする。とても綺麗な空間で、壁は柔らかい白で統一されている。
現代美術を観賞するのにふさわしい。何故白い空間が現代美術に好まれるのだろう。これは現代という時代の特徴を考えるにはいいテーマかもしれない。

続きを読む


2013/07/14

19世紀のアマチュア写真

昨日(12日)、友人に紹介されてクロードさんに会った。
彼は写真のコレクターであり、写真史の研究家です。
コレクションの分野は、主に、19世紀に写真が発明されてから20世紀初頭までの約80年間に撮られた写真に限られる。
その時代に撮られた写真を多く収集し、貴重な写真もお持ちだと聞いていた。
突然面会をお願いしたので、どこまで応対していただけるか少々心配でした。

幸いなことに、彼の研究室は僕が借りたアパートからタクシーで10分ぐらいの距離でした。
約束の時間より20分ほど早く着いたので、近くのカフェでコーヒーを飲んで時間をつぶしました。
古い大きな木製のドアを開けると右側がレストランの裏口、左側にエレベーターがありました。
エレベーターのドアーが開くと、何と奥行き50cmぐらいしかありません。
普通の体格の大人でも3人入るのが限度、ちょっと肥満の人なら腹がつかえてドアが閉まらないだろう。

僕はこんな小さな狭いエレベーターを初めて見たけど、フランスではそれほど珍しいものではないらしい。
5階で止まりドアが開くと、とても狭い通路が現れた。普通の体格であっても、そのまますれ違うことは出来ないだろう。
煙草の強い匂いがする。
通路左を見ると突き当たりのドアが開いていて、部屋はすぐに壁が迫っているのがわかる。
本が天井までびっしり積まれている。しかも恐ろしく乱雑に。
僕らがそちらへ向かって歩き出すと、すぐに一人の男が左奥から顔を出した。
黒髪で鼻が高く、黒い上着を着ている。40歳ぐらいかな、と思った。
紹介されると宝石のようなうすいグレーの瞳で僕をジッと見つめた。

部屋の広さはこれで1坪あるのだろうか?
畳2枚を縦につないだような空間に机と椅子、小さなソファーがあり、それらの上には古い表紙の本が今にも崩れ落ちそうに積まれている。
座るようにすすめられた椅子の足は、室内に収まりきれないで通路にハミ出ていた。

続きを読む


1 197 198 199 200 201 202 203 249

permalink :

trackback :