2021/02/04

學校

日本人移民の歴史は明治元年に自由意志でハワイへ渡航した人々が始まりとされ「ガンネンモノ」と呼ばれています。後、明治18年から国家の政策としてハワイ移住が始まり(官約移民)、定住した人たちが家族を呼び寄せたのを「呼び寄せ移民」と呼称しています。多くの人が砂糖きびプランテーションの労働者として入植しました。史実はホノルルにあるビショップミュージアムに詳しい。
約45年前に私が『蘭の舟』を撮影した頃は、ビショップミュージアムにも日本人移民を調べる専門部署は無く、ポリネシア文化研究の第一人者篠遠喜彦博士を訪ねて必要性を話し合ったりしました。
撮影を重ねるうちに私自身が移民の歴史よりも、被写体である移民一人一人の生き方や存在そのものに写真の対象を移したために人物ポートレートが多くなったのです。


2021/02/04

強い光

作品集「蘭の舟」の場合、ハワイの強い光を作品に反映させるため、ハンディストロボを光源として人物撮影しました。しかし、生のストロボ光そのままではあまりにも強過ぎるので、当時、アタッチメントを工夫したFRPディフューザーを自作しました。言ってみれば光をプラスチックに透過させ、少しだけ拡散させたのです。
白いシャツに黒色のパンツをストロボ光で撮影してるのだから、暗室プリントは大変です。でも、どうしてもこんなふうに撮りたかったのです。


2021/02/04

蘭の舟

必要あって、先日から暗室に籠り写真集『蘭の舟』のプリントを始めました。
撮影したのは約45年前、1970年代後半、私も20代後半の作品です。当時は印刷原稿が紙焼きプリントだったので、写真集に印刷されたトーンは私が紙焼きしたものそのままです。
久しぶりにあらためて焼いてみたら、ネガフイルムに露光された陰影をストレートにプリントしたのではなく、さまざまな工夫を施しているのがわかりました。当時は私自身に現在ほど紙焼き技術が無かったはずですから、気に入った写真にするまで随分苦労したことでしょう。
今後のために、プリント完成までの過程を記録し残しておこうと思いました。


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