母
97歳になった母がついに体調を崩して、救急車で運ばれました。
うつむいた途端に意識を失ったらしい。
ちょうど、事務所近くの店でスタッフと夕食を摂っている時に連絡があり、来る時が来た、と覚悟を決めました。
何しろ、年齢が年齢なので、頭の片隅にはいつもこのことがありました。
娘にも病院へ行くよう準備をしなさい、と家内に電話をさせ、食事を途中でやめて、タクシーを呼び、すぐに病院へ向かいました。
向かっている最中に頭の中をよぎるのは、不吉なことばかりで、あげくには、葬式のことまで考えていました。普段から、なんとなく思っているからでしょう。
家内とはあまり言葉も交わさず、タクシーの窓から見える高速道路の夜の景色を見ていました。
すると、姉から電話があり、母の意識が戻って、今は母が居住している「ヴィラ」へ向かっているからそちらへ廻ってください、との話でした。
事情がよく飲み込めないまま、とにかく言われたように急遽、母が住んでいる場所へ向かいました。
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