2010/10/19

おいしいコーヒー(15)

コーヒーの焙煎は、火を使うので偶然性が伴います。
どんなに厳密なやりかたをしても、最終的な出来不出来を決定するには運が左右します。
豆の状態と火の加減とが、うまく噛み合わないと思ったようになりません。

昨年の11月から焙煎をやり始めて、そろそろ1年になろうとしています。

仕事で家を留守にしない限り、毎日必ず焙煎をします。
多い時は一晩で7回ぐらいするのですが、それも、同じ方法ですることはありません。
それほどたくさんの焙煎方法があるのか?と思うかもしれませんが、それがあるのです。
天文学的な数字になるくらい、焙煎方法は考えられます。

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2010/10/15

おいしいコーヒー(14)

久しぶりにコーヒーの話です。

コーヒーは嗜好品なので、コーヒーに期待するものは人それぞれです。

僕は大きく分けて5つのこと実現するために焙煎しています。
(1)香り、(2)口あたり、(3)味、(4)引き際、(5)残り香、です。
これ以外にも液色、温度、それに、カップ、スプーン、なども気になりますが、上記5項目を大切に考えています。
中でも、最もコーヒーに期待するのは(1)香り、です。

通常、新鮮な豆を焙煎し抽出すると、果物のような豆の香りがします。
この豆の香りだけを取り上げても、好みが分かれると思います。
僕はどちらかというとあまり好みません。
いや、その香りが嫌いというわけではなく、つまらないのです。
コーヒーを飲んで、コーヒーの香りがするだけでは不満です。
やってみればわかりますが、フレッシュな豆の香りを実現させるだけでも結構大変です。
が、しかし、いくらおいしくてもコーヒーから離れることはできません。
僕は焙煎しながらこんなことを思っています。

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2010/09/28

トークイベント

9/25日、「劇顔」と「FACES」のトークイベントが行われた。
会場は多摩美大美術館。
100人ぐらいの聴衆を予定していたらしいが、立ち見が出るほど盛況でした。
自分一人だけなら、ショボショボの人数でもかまわないけど、今回はゲストが4人もいらっしゃるので、もしも、聴衆が集まらずに、会場がガラガラだったらゲストの方々に申し訳ないなあ、と心配していたので、ひとまずホッとしました。

司会をお願いした演劇ジャーナリスト尾上そらさんが手際良く進めていただいたので、話す我々も流れに乗って話しやすかった。

ゲストの一人であるアートディレクター太田和彦さんとは、もう39年のお付き合いです。
僕は24歳の時に、まがりなりにも写真家とし

てデビューしたのですが、雑誌『anan』誌上で発表した写真を見て、彼はすぐに連絡をくれました。
太田さんは当時、資生堂の若き俊英デザイナーとして頭角を現していました。
その頃の僕は、広告の仕事をやるなどと考えてもいなかったので、太田さんの名前も知りませんでした。
電話を受けたあとで、家内に「俺が広告をやるんだってよ」と話したのを覚えています。
自分の資質が、多くの人を惹き付けなければならない「広告」に向いているとは思えなかったのです。
記憶、夢、ノスタルジー、暴力、自殺、不自由であること、現代音楽、舞踏、などなどに自分の内面がどう関わっていくかと考えていたので、「広告写真」を撮ることになるとは思えなかったのです。

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