2013/07/14

19世紀のアマチュア写真

昨日(12日)、友人に紹介されてクロードさんに会った。
彼は写真のコレクターであり、写真史の研究家です。
コレクションの分野は、主に、19世紀に写真が発明されてから20世紀初頭までの約80年間に撮られた写真に限られる。
その時代に撮られた写真を多く収集し、貴重な写真もお持ちだと聞いていた。
突然面会をお願いしたので、どこまで応対していただけるか少々心配でした。

幸いなことに、彼の研究室は僕が借りたアパートからタクシーで10分ぐらいの距離でした。
約束の時間より20分ほど早く着いたので、近くのカフェでコーヒーを飲んで時間をつぶしました。
古い大きな木製のドアを開けると右側がレストランの裏口、左側にエレベーターがありました。
エレベーターのドアーが開くと、何と奥行き50cmぐらいしかありません。
普通の体格の大人でも3人入るのが限度、ちょっと肥満の人なら腹がつかえてドアが閉まらないだろう。

僕はこんな小さな狭いエレベーターを初めて見たけど、フランスではそれほど珍しいものではないらしい。
5階で止まりドアが開くと、とても狭い通路が現れた。普通の体格であっても、そのまますれ違うことは出来ないだろう。
煙草の強い匂いがする。
通路左を見ると突き当たりのドアが開いていて、部屋はすぐに壁が迫っているのがわかる。
本が天井までびっしり積まれている。しかも恐ろしく乱雑に。
僕らがそちらへ向かって歩き出すと、すぐに一人の男が左奥から顔を出した。
黒髪で鼻が高く、黒い上着を着ている。40歳ぐらいかな、と思った。
紹介されると宝石のようなうすいグレーの瞳で僕をジッと見つめた。

部屋の広さはこれで1坪あるのだろうか?
畳2枚を縦につないだような空間に机と椅子、小さなソファーがあり、それらの上には古い表紙の本が今にも崩れ落ちそうに積まれている。
座るようにすすめられた椅子の足は、室内に収まりきれないで通路にハミ出ていた。

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2013/07/11

まずは歩いてみる

写真

毎年、年に何回か海外へ行く。
たまにはヨーロッパ、アジアの何処かの国へ行ったが、このところハワイが多い。
どの旅行であれ、僕の場合は仕事で行く。
撮影で行く機会がすべてですから、スケジュールを決めてくれるプロデューサー、現地の細々した事項をこなしてくれるコーディネーターがいます。
日々の決められたやるべきことだけを考える。出来るだけ撮影に集中するために、プロデューサーもコーディネーターも優秀な人で固める。彼らは頭の回転も速く、細部に渡って気がつく。僕は何もせず、ただただホテルと撮影の現場を往復して、仕事に集中していればいい。
このところ、ずっとこんな海外旅行です。
仕事が終わって1日だけフリーの時間をいただける場合が多いのですが、何処へ行く気も起きず、たいていは部屋でゴロゴロしてる。

写真[1]

プライベートで海外へ行ったのはいつ以来でしょう。
仕事でなく、たった一人で、それも数日という短期間でなく長期に出掛けるのは30数年ぶりかもしれない。
30代の時にタイ、ビルマ(ミャンマー)、ラオス国境山岳地帯に入って以来です。
まあ、あの時よりマシです。パリなら知人もいますから。

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2013/07/10

完成された肉体の枠を外すことによって得られる思考の自由

タイトルが長くなってしまいました。

今撮影してる作品のテーマ「残欠」を説明しようとしたら
「完成された肉体の枠を外すことによって得られる思考の自由」
になってしまいました。

昨年から取り組んでいる作品は、一見すると不完全な物体です。
一度完成されたものが、時間、風雪によって欠損、欠落した状態を撮っています。

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