2013/06/16

茶毒蛾(5)

早朝、タンザニアを焙煎する。
11:00からギャラリースペースで撮影が始まる。
前日の暗室プリント作業の影響で、建物中が薬品臭いため、ドアや窓を開ける。
特に、調色用の薬品は都会の下水臭に近い独特な匂いがする。
女優さんの撮影なので、このまま臭いが残ったら困る。

さて、茶毒蛾の痒みは少しずつ変化してる。
刺された直後に発症した個所は、痒みが薄れてきた。というより慣れてきた、と言う方が正確かも。ちょっとした驚きは、刺されてからすでに4日も過ぎているのに、今だに新しい部位にブツブツが広がっていく。右のお尻の内側と左脇腹の後側に小さなブツブツが現れている。触ると熱があり、猛烈に痒い。触れただけで、あらゆる部位が呼応して、一斉に痒みの合唱が始まる。
今回の茶毒蛾さんのお陰で気付いたことがあります。

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2013/06/15

茶毒蛾(4)

午前11:00から港区芝のプリンスタワーホテルで開催された読売広告大賞の授賞式に出席しました。
昨年撮影した「永谷園」の新聞広告が、部門賞最優秀賞とフォトグラフ賞を受賞した。俳優の高倉健さんを撮影したので、写真の力というよりは、高倉さんの圧倒的な存在感が、読者や審査員の目をひいたのでしょう。
私自身が評価されたことはもちろん嬉しいが、クライアントの永谷園が受賞したことの方が、正直嬉しかった。スタッフに対する永谷さんの信頼は、仕事を進めて行くうえで、最もありがたかった。今回のような仕事は、これまでの僕の写真家人生の中でも初めての経験ばかりだった。この先二度と無いかもしれない。

式進行の間、痒くて痒くて困った。
茶毒蛾にやられてから今日で3日目。痒みの内容が少しずつ変化している。
今日の痒みは昨日に比べて重さが出てきた。深さがある、と言ってもいい。茶毒蛾にやられた当初の痒みは派手だけど、皮膚の表面から派生した痒みだった。今日の痒みは内側から生じてくるニュアンスだ。熱っぽさも深さを感じる。厚ぼったい熱だ。この症状は回復方向だろうか、あるいはより悪くなってるのか、まだ解らない。
このまま放置していて構わないのか、少し不安になってきた。自力で治癒するのか?それとも悪化させて結局は医者にかかる羽目になるのか。

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2013/06/14

茶毒蛾(3)

一日中暗室に籠って新作のプリントをしていました。
早朝に起きて焙煎をした後、助手の山口君と二人でモノクロの写真をプリントしました。
10時から入って終わったのが18:30分です。その間暗室から出たのはトイレと昼食だけ。隣の事務所スペースでパンとジュースを食した20分ぐらいですから、籠りっきりと言ってもいいでしょう。

プリントはワクワクします。特に新しい作品ですから、期待で想像が膨らみます。

しかし、茶毒蛾の怨念は相変わらず強烈です。
痒みは収まるどころか、体の新しい部位へと広がっています。ついに首と手首にもブツブツが発症しました。親指と人差し指の間のやわらかい部分に、紅い点々が出てきました。

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