2016/11/15

写真と珈琲のバラード(7)

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朝の美味しい珈琲を飲み、豊かな気持ちになって写真について考える。

昨日(11/14)は早朝4:00に起きて撮影に出発。
写真集『常ならむ』に掲載する内では最も新しい作品になる「道」を撮りに南房総へ向かいました。

予定では今頃『常ならむ』は希望された方のお手元に届いてるはずでしたが、未だに「道」を探して撮影続行中ですから、刊行は来春になります。

「道」を撮った写真で直ぐに思い出すのは、ロバート・フランクが撮影したハイウェイです。いかにもアメリカらしい幅広い道路が地平線の彼方まで一直線に続いてる写真です。大陸を感じさせるスケール感が、何やら人生の道程すら想起させ、何重にも続く大きな起伏が、一筋縄ではいかない道筋を予感させる素晴らしい作品です。ここまでは私が鑑賞者としての言葉です。私は写真家ですから、創作者としての言葉もあります。そして自分にとっての「道」があります。

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2016/11/13

写真と珈琲のバラード(6)

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美味しい珈琲を作り出すには焙煎をどうするか、です。新鮮な豆を使えば新鮮な香り、味がしますが、必ずしも美味しさには繋がりません。オールドクロップといって、わざと数年間寝かせてから使う人もいます。私もそれほど豆の新鮮さにはこだわりません。あまりにもフレッシュな香りは豆臭くて嫌です。

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2016/11/12

写真と珈琲のバラード(5)

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美味しい珈琲とはどんな珈琲なのか?

人それぞれ好みがありますから、まずは自分の好きな珈琲を探してその特徴を見つけることから始めました。初めは売っている豆を数種類買って来て抽出してみましたが、全く気にいりません。何処のカフェで飲んでも変わらない、個性のない、はっきり言うとつまらない珈琲でした。次に都内の有名珈琲店に行き、何が美味しいのか、その差を確かめることにしました。「ランブル」「バッハ」「大坊」等々それぞれ個性があり、なるほど人気があるのも頷けました。そのうちに自分の好みも解ってきて、実現すべき「十文字珈琲」の課題を5項目に分けて決めました。

①香り→出来るなら花の香り

②口当たり→出来るなら優しく柔らかな口当たり

③味→出来るなら甘味を大事にした何処にもない品格ある味

④喉ごし→出来るならスッと滑らかで、飲み込むと抵抗なく落ちていく喉ごし

⑤残り香→出来るなら最後に甘さだけが残り、グラテーションで優しく消えていく残り香

この5項目を実現させたい。

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