「神殿」(8)
咲いている時よりも、こうして枯れた時の方が一つずつの個性が現れているように思ってしまう。時間の経過が個体にとって必要なものだけを残すからだろうか。洗練とはなんだろう。…
「神殿」(7)
目白のギャラリーで美しいガラスを見つけた。 荒川尚也さんの作品だと教えられた。 この時は荒川さんを知らなくて、美しいフォルムと透き透った水のような質感に惹かれた。 このガラスを見た瞬間に、私が大切にしてる枯れ…
「神殿」(6)
ボトルに挿していた一年前の菊花を、次の季節まで待って撮った。 曇りガラス越しに見る若い花と枯れた花。なんてことなく当たり前に繰り返されていることだけど、日常は見る人によって面白くも、美しくも、哀しくも、馬…
「神殿」(4)
「作為に陥らないよう」に、と心がける以前に自然は神秘的です。 私はただ観察してるだけ。 庭の隅に咲いていた雛菊が可愛いので、手持ちの小さなガラス瓶の上に置いた。日が経つにつれ、菊のいわゆる生命力は失われてい…
「神殿」(3)
携帯の小さなモニターでは確認しずらいと思うが、花器の左側に垂れた花はチューリップです。茎をよく見るとビッシリ青黴が覆ってる。中央にあってこちら向きに垂れた花はラナンキュロス。鮮やかな赤から何色とも名付け…
「神殿」(2)
「人は一人では生きていかれない」の台詞を耳にするたび花や葉を心に思う。花は群れていようが孤独に屹立していようが、そんなことどちらでもお構いなし風に身を任せて美しい。ましてや盛りを過ぎて枯れていく過程では…
「神殿」
2015年、妻の活けた花が枯れていく様態を撮影し、「神殿」と名付け一部を写真集『常ならむ』にまとめた。撮影に使用した機材は8×10インチのディアドルフでフィルムは富士フイルムのプロビアでした。 コロナの影響で最近はPCの […]…
闇だまり
どなたかが言った言葉(土方巽さんだったと記憶していますが定かではありません)「陽だまりがあるように闇だまりもある」を聞いて、いつか写真に撮ってみたいと思い続けていますが、実現していない一つです。…
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