写真と珈琲のバラード(46)

I WERE YOU 展始まる。

私の写真と江戸絵画を合わせ鏡のように組み合わせる。
こんな破天荒で突拍子もないことを考えついたのは、江戸絵画コレクターの加納節雄さんだ。今から4年前、2015年のある日(正確な日は憶えていない)、「自分がコレクションした絵と美信さんの写真を組み合わせて、新しい世界を表現したい」と連絡があり、河鍋暁斎の鯉の絵と私の滝の写真を取り合わせた画像が送られてきた。
江戸時代の絵師、それもただの絵師ではなく、日本を代表するような絵師が描いた絵だ。写真を並べて力に差があれば、それはすぐに感じるだろう。面白い、やってみよう、と思った。
それから今日まで、早い時は朝5:00から画像が送られて来るようになった。送られて来た画像を見て、少しでも違うと思ったら返事をしない。そのうち、私の思う取り合わせも送り返すようになった。
絵に合わせて新たに写真を撮るわけではない。私の記憶の中にある映像を思い出して、絵に合うと思う写真をプリントする。
絵と写真、しかも私と江戸時代の絵師とは200年以上の時間差がある。彼らにとっても、まさか自分の作品の隣に写真が並ぶとは思ってもみなかった。写真というメディアの出現は想像もできなかったに違いない。
ということは、今後、200年後の誰かが、私の写真の隣に想像も出来ない方法で、まったく新しい作品を並べる可能性もあるのだ。これほどワクワクすることはない。
よし、やってみようと決めた。


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