象徴としての橋


神域へ踏み入る象徴としての橋。
繋ぐための機能を放棄された橋。

どちらも私には興味深い。

初めは異界に飛翔する橋を探していたが、捨てられた橋も目につくようになった。

人は人の都合で橋をかけ、渡った人の数だけ想いも渡ったはず。人の渡らない橋は人の想いも消え、寂しくもなく哀しくもないただのモノとして自然に還っていく。
しかし、象徴としての橋を探していたからだろうか、ただのモノに還ろうとしている橋から、人の声が聞こえた気がしてならない。


 

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