2010/07/01

川嵜徹写真展始まる

いよいよ明日から「GALLERY B」で新しい作品展が始まります。

川嵜徹写真展「繁雄/先生/家族」です。

川嵜君は今年の3月に多摩美術大学のグラフィックデザイン学科を卒業した若者です。
大学では僕の写真の授業を受けました。

川嵜君が3年生の時に初めて彼の作品を見ました。僕が出した課題を撮ったものです。
写真の基礎がしっかり身に付いていたので、以前から写真の経験があるのかと思ったら、大学に入って写真に興味を持ったとのことでした。

最近はデジタルカメラが発達して、簡単にいうと、カメラが写真を撮ってしまうので、技術的な要素はないがしろにされがちですが、川嵜君は、写真的な世界の特徴は階調にあると考えて、トーンというのを大変重要視しています。
自分の色、自分のトーンをかたくなに再現するために、出来得る限り、フィルムで撮影し暗室でプリントします。
初めて川嵜君の写真を見た時も、その暗室作業の緻密さに驚きました。1〜2年の経験でここまでやれるのか、と感心したのです。

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2010/06/26

97歳になった母がついに体調を崩して、救急車で運ばれました。
うつむいた途端に意識を失ったらしい。
ちょうど、事務所近くの店でスタッフと夕食を摂っている時に連絡があり、来る時が来た、と覚悟を決めました。
何しろ、年齢が年齢なので、頭の片隅にはいつもこのことがありました。

娘にも病院へ行くよう準備をしなさい、と家内に電話をさせ、食事を途中でやめて、タクシーを呼び、すぐに病院へ向かいました。

向かっている最中に頭の中をよぎるのは、不吉なことばかりで、あげくには、葬式のことまで考えていました。普段から、なんとなく思っているからでしょう。
家内とはあまり言葉も交わさず、タクシーの窓から見える高速道路の夜の景色を見ていました。
すると、姉から電話があり、母の意識が戻って、今は母が居住している「ヴィラ」へ向かっているからそちらへ廻ってください、との話でした。
事情がよく飲み込めないまま、とにかく言われたように急遽、母が住んでいる場所へ向かいました。

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2010/06/10

ここ数日

6/5日、午前中の飛行機で青森に移動。
県立美術館でロケハン。
6/6日は青森から京都へ移動。
夜はスタッフを案内して、以前行ったことがある「ショットバー」に、と思ったのですが、目的の店が見つかりませんでした。
先斗町を抜けたところにあったのですが。
どなたか京都で行きやすい手頃な店(BAR)を教えてください。

翌7日は、先日ロケハンして決めた鷹ヶ峯の「源光庵」で撮影。
「源光庵」は、桃山時代に石田三成の軍勢に攻められて自害した鳥居元忠一党の「血天井」で有名ですが、今回はもちろんそんな生臭い被写体ではなく、「円窓」です。

窓縁の黒うるしが光を反射してしまうので、まず黒幕で周囲を囲って余分な光を遮断することから始める。
伝統的な日本建築の室内に導かれるやわらかい光線は大好きです。
深い軒に遮られて、反射した光が、さらに障子にディフューズされて、なんとも弱々しくデリケートです。
そのままでは「円窓」から見える外の庭と、光のバランスがとれないので、工夫が必要です。
こんな時が、写真家になってよかったなあ、と思う瞬間ですね。

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