2012/12/27

「滝」の行方。

「滝」の行方。

今年もあとわずかになってきました。
このところずっと暗室に入っています。来年1/1日から鎌倉「GALLERY B」で開催する作品展の準備に追われています。
今回展示する写真は「滝」です。主に撮影したのは2003年ですが、前後数年間は「滝」の魅力に心を奪われて、全国を巡って撮り続けていました。名漠として有名なものもあれば、それほど知られてはいないけど好きになってしまい、何度も通い続けた「滝」もあります。
「滝」の何がそれほど魅力的なのでしょう。今回の展示に際して書いた「まえがき」を載せます。

<「滝」を目指して山中を歩いて行くと、まず先に流れ落ちる水音が聴こえてきます。近づくにしたがって遠かった水音は轟音に変わり、ついに姿を現した時の感激は何度経験しても新鮮です。
物凄い勢いで岩壁を流れ落ちる水の姿は、ただ目の前に存在しているリアリズムでは表現しきれません。「滝」を見つめていると、畏怖する気持ちと官能とが同時に立ち現れるような不思議な感覚に襲われるのです。>

以上まえがきのために書いた文章ですが、この先を書いてみます。

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2012/12/14

「パヴロバ回顧展 」始まる。

今日(12/14)から、ギャラリーBで、「パヴロバ回顧展」が始まりました。
パヴロバさんとは何者か、といいますと、日本に初めてバレースクールを開校した方です。

1919(大正8)年、ロシア革命を逃れたパヴロバ一家(母ナタリア、姉エリアナ、妹ナデジダ)は横浜に居を構え舞踏家として活動を始めますが、関東大震災で被災したこともあり、一時期上海に渡ります。しかし、1925(大正14)年再来日し、鎌倉七里ヶ浜に日本初となるバレースクール「パヴロバ・バレースクール」を設立します。

姉のエリアナさんは、1941(昭和16)年に軍の慰問中に上海で客死。その後、妹のナデジダさんが意志を引継ぎ、バレー教育を続け多くの舞踏家を育てました。
ナデジダさんは1982(昭和57)年に亡くなり、今年が没後30周年にあたるため、地元の篤志家を中心に記念展を行うことになったのです。
当時の珍しい資料や写真などを展示してあります。展示期間は3日間と短いので、あっという間に終了してしまいます。この展示も多くの方にぜひご覧いただきたい。パヴロバ・バレエスクール回顧展

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2012/11/28

「升たか 作陶展」始まる。

A

昨日、「升たか 作陶展」に出品する作品を拝見しました。

今回展示する作品は、昨年と大きく違って、オブジェが8点あります。
人物像が6点、昆虫らしき像1点、あとの1点は何と言ったらいいか、顔でもなく、形を表現したものでもなく、「手が動いているうちにこうなった」とでも言ったらいいのでしょうか、思わず立ち止まってしみじみ見たくなる「もの」です。
すべてが繊細な色使いで出来上がっていますが、印象は強烈です。
升さんの心の内側を覗くような、作陶家のプライバシーに触れるような気がしました。

僕がここで何か言葉を使って説明すると、升さんから「いや、違うんだなあ」と言われそうなので、解説は止めておきます。
どちらにしても、あまりお目にかかれない、不思議な作品です。
なかなか興味深いものですよ。ぜひ見に来てください。

オブジェ以外に、器、皿など、日常の愛用品としての作品ももちろんあります。

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