二人展の作品(4)
「時間や空間を切り捨てながら自分の感じた世界を表現するのは嫌だな」と思ったのが、僕の写真の始まりでした。
優れた写真と評価されているものは、僕の思いと逆で、余分だと思う空間は、なるべく明確に切り捨てて、決定的と思われる瞬間にシャッターを切る。写真家の個性が強烈に発揮されているものが良い、とされていました。土門拳さんの写真は、誰が何と言おうと土門さんの世界です。本人の言葉で言わせると「鬼が撮った」というような意味のことをおっしゃっていたと記憶しています。確かに作家の思想や好みや、強烈な個性は作品から感じ取れます。土門ファンとしては、文句ありません。僕も土門さんの生き方が好きです。
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