新年になると見たくなるお軸

新年になると見たくなるお軸

新年になると見たくなるお軸があります。
古田織部が浅野弾正長政へ送った消息と伝わっていますが、眺めていると書いた文字だけが持つ意思の強さを感じます。
茶会に来てくれた礼状のようですが、文中「公方様御鷹の鶴」とあるのは、徳川秀忠が鷹狩で捕らえた鶴を持参したのだろうか。広重の絵にあるように江戸時代には三河島も鶴の飛来地だったようですから、そうであるなら鶴を手にした姿は現実的です。
私は茶の世界に詳しくありませんが、茶会に鶴を食すのは日常的とも思えませんね、そのような身分であったからでしょうか。
浅野長政は桜の枝を持参したようで、なんとも洒落た関係と贅沢な時間です。


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