2021/09/01
「神殿」(3)
携帯の小さなモニターでは確認しずらいと思うが、花器の左側に垂れた花はチューリップです。茎をよく見るとビッシリ青黴が覆ってる。中央にあってこちら向きに垂れた花はラナンキュロス。鮮やかな赤から何色とも名付け難い深い色彩に変化した。妖艶な女性の胸を飾るブローチにしてみたい。
携帯の小さなモニターでは確認しずらいと思うが、花器の左側に垂れた花はチューリップです。茎をよく見るとビッシリ青黴が覆ってる。中央にあってこちら向きに垂れた花はラナンキュロス。鮮やかな赤から何色とも名付け難い深い色彩に変化した。妖艶な女性の胸を飾るブローチにしてみたい。
「人は一人では生きていかれない」の台詞を耳にするたび花や葉を心に思う。花は群れていようが孤独に屹立していようが、そんなことどちらでもお構いなし風に身を任せて美しい。ましてや盛りを過ぎて枯れていく過程では周囲に逆らわず黙って朽ちていく。私が歳をとったから心惹かれるのではなく、すぐ目の前にあっても見ようとしない人には見えないのです。
2015年、妻の活けた花が枯れていく様態を撮影し、「神殿」と名付け一部を写真集『常ならむ』にまとめた。撮影に使用した機材は8×10インチのディアドルフでフィルムは富士フイルムのプロビアでした。
コロナの影響で最近はPCの前に座っている時間が多いため、この際未発表作も含め全作品のデータ化を思い立った。最後までたどり着くかわかりませんが。
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