「升たか」さんのコーヒーカップ(1)
昨年の秋頃から、ずっと考えていることがありました。
それは、コーヒーカップです。
自分のコーヒーの味がはっきりと決まったので、次はカップをどうするか、思案していました。
なんとなく決めていたことは、なんにでも合うような無難なものは止めようと思っていました。
言ってみれば、アースカラーのような、どの空間に置いても似合ってしまう器は、おもしろくありません。
ただの白いカップもつまらない。
コーヒーは嗜好品ですから無難なもので終わらせたくない。「好き嫌い」だけで決められるものは、思いきって行くところまで行ってみたい、というのが僕らしい、と思っています。
それで、「絵付け」のカップを探していたのですが、なかなか気に入ったものが見つかりませんでした。
「へたうま」は嫌いです。
しっかりした技術、センスに裏打ちされた本当の「絵付け」が出来る陶芸家を探していました。
もっとも、技術があるだけでも駄目です。
冒険してなければ、新しく作る甲斐がありません。
それに、何よりも僕が焙煎して抽出したコーヒーの味、香りにぴったりの世界をイメージできる作家でなければなりません。
いったい、そんな「絵」が描ける人は誰だろう、と日夜考えていたのです。
先日、突然、ある人の姿が浮かんできました。
「升たか」さんです。
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