2011/12/30

作品展「FACES lll」「神殿」

DM_A

作品の展示は昨日で終わりました。解説やネームはこれからです。

いつもいつも、ぎりぎりになってしまいます。

展覧会の展示の度に思うのは、自分が撮った写真なのに他人の作のように感じてしまうことです。自作を前にしてるにもかかわらず、ちょっと不思議な感覚です。まったくの他人が撮った写真を見てるとも違うのですが、どう説明していいのかむずかしい。その作品を撮影している間の興奮はありません。どう撮ろうか、あれこれ考えている時の熱気みたいなものは無くなっています。醒めている、とも違って、写真が僕から少しずつ離れていってる感覚です。特に、展示してる時に顕著にあらわれる感覚です。

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自分が撮った写真に間違いないのに、僕とは関係ない思いを作品が持ち始めているような気がします。作品が勝手に生き始めてる、とでも言ったらいいのでしょうか。作品そのものにエネルギーがあるものと、割合つつましい作品とがあって、僕から離れていく行き方も違いますし、いつまでも僕から離れたがらない作品もあります。僕だけにしか感じない勝手な感想ですが。

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2011/12/10

「後衛写真家」

このところ急に寒くなってきたので、体調を崩されている方も多いのではないかと思います。僕も昨日から寒気がして、どうも風邪をひいたらしい。すばやく医者へ行って、薬でももらえれば悪化させずに済むのだろうけど、そうもいかない。モノクロ写真のプリント焼き直しです。

このところ時間をみつけては、1/1日から始まる自身の作品展に出品する写真を焼いているのですが、またまたやり直しです。

カラーの「神殿」の写真はプリントが終了したのですが、それぞれの作品を並べてみたら、モノクロの「FACES lll」が気に入らない。焼きのトーンはよかったのですが、作品のサイズがしっくりこないのです。天上高のせいで大全紙でも小さく感じてしまう。12月も残り少なくなってくると、気持ちが落ち着かない。スケジュールギリギリではなおさらです。多少、体調が悪くても今のうちに完成させたい。それで、今から暗室に入ることにしました。

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2011/11/23

おいしいコーヒー(18)、焙煎は勇気だ。

以下の文章は、僕の個人的な体験から導きだした結論で、コーヒー焙煎に対する現在の感想です。

先日も、ある雑誌社から連絡があり、コーヒーの取材を受けた。

最近は、写真よりもコーヒー関連の取材が多い。僕にとって喜ばしいことかどうかわかりませんが。

取材を受けてて感じるのは、コーヒーの味にも流行があるのではないか、ということ。編集者の話を聞いていると、最近のコーヒーの味傾向は、一時よりも酸味がもてはやされているらしい。独特のコーヒーの酸味が味の決めてだ、などと言っている。実際に焙煎の経験がある人ならわかりますが、酸味も甘味も苦味も、焙煎のやり方一つで変わってきます。どの豆にも焙煎の過程で、焙煎の進行にしたがって、すべての味覚が現れては消えていきます。ブラジルやモカは酸味が強くて、ケニヤやタンザニアは甘味がある、などと言うのは間違っていて、どの段階で焙煎を止めるか、です。すべての豆に甘味も酸味も苦味もあり、焙煎方法で味を決めているのです。

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