2013/09/30

写真を考える

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ヨーロッパ滞在も残りわずかになってきました。
フランス、ドイツ、イギリスを訪ねて、途中、番外でウクライナ訪問もありました。
今回の滞在の目的は、「写真」が生まれた場所へ行き、その風土の空気を直接吸って、そこから感じ取ったものをこれからの表現や教育に反映させてみたいと思ったのです。
少しばかり滞在しても、その土地の空気を吸ったからって何も得られるものはないよ、と思う気持ちもありましたが、「経験しなければ何も始まらない」をモットーにここまで生きてきましたので、今回も周囲の迷惑や無理を押して実行しました。
現在は特に情報が発達して、実際にその土地

まで出かけなくても、それどころか地元の人以上にその土地の知識や情報に詳しい人もいます。書物やネットで得たものは自分ではない誰かの意見や感想です。書かれた人の眼鏡を透して見た風景です。
僕は自分の目で見たい。
何も感じなくても、言葉に出来なくても構わない。言葉に置き換えれば置き換えるほど、感じたそのものから遠ざかっていくものですよ。
どれほど言葉を使う表現に巧みな人でも、書き終わった後に必ず口惜しい気持ちが残るはずです。上手くいけばいくほど、どこか核心から外れてしまうのが、言葉に限らずあらゆる表現の宿命だと思っています。

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2013/09/28

Fox Talbot Museum (2)

Lacock Abbey 1

フランスの北にあるカレーという街から車ごと列車に乗り込み、海底トンネルを突っ走ること約30分、あっという間にフォークストーンへ到着。
文字通りあっという間にイギリスです。
フランスに比べると植物の葉の色が全体に濃く感じる。
高速道路M20号線をひたすら西へ西へと走り、ロンドンの南を素通りしてこの日はスウィンドンで宿泊。
目的地のラコックまで残り車で40分。

Lacock Abbey 2

僕は同乗してるだけだから楽なものですが、運転してるKyoさんはさぞかし大変だと思う。経験者なら誰でもそうだと思うが、初めて走る道は結構なプレッシャーがかかります。ましてフランスからイギリスになると右側通行から突然左側通行に変わる。
ややこしいのはロータリーの回り方だ。道が幾つも分かれていて、どの道を選択するのか、標識を読みながら瞬時に決めなければならない。もしも僕がレンタカーを借りて走ったとしたら、とても予定どうりには到着しない。

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2013/09/25

Fox Talbot Museum (1)

Eurotunnel 1

9/21日、Lacock,「レイコック」へ行きました。
レイコックはアメリカ読み、地元イギリスでは「ラコック」と発音します。
写真発明者であるウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボットの生誕地です。現在も彼の業績を残すために写真博物館があり、当地を訪ねるのは今回のヨーロッパ行きの大きな目的の一つでした。
ところが、ロンドンからラコックへ行くには、鉄道やバスを乗り継いで行かねばならず、不便な交通機関と今回の僕に残された時間を考えて、行こうかどうしようか迷っていました。

Eurotunnel 2

パリでウクライナ展打ち上げの最中、食事の合間にタルボット館の話になり、市田Kyoさんから「それは行かねば!僕が運転します」の一言で決心したのです。

僕は全く知らなかったのですが、ユーロスターの鉄道には、車を乗せてドーバー海峡の海底トンネルを走る列車があるのですね。斎藤しおりさんの後押しもあり、フランスからイギリスまで、自動車で往復するという滅多に出来ない経験をすることになりました。

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