多摩美術大学・十文字美信最終講義(1)
2014年3月末日をもって、多摩美術大学教授の職を定年退職します。
2004年に着任しましたから、来年でちょうど丸10年になります。
月並みな言い方ですが、本当に月日が過ぎ去るのは速いです。
大学の職に着くのは、この時がまったく初めてでしたから、多摩美のキャンパスに期待と不安が入り混じった気持ちで行ったのが懐かしい。
着任初年度から優秀で熱心で可愛い学生たちに恵まれて、戸惑うこともなくスンナリ授業に入れました。
私の前任が脇リギヲ先生でしたから、授業の中心は暗室作業だったようで、当初学生たちは撮影の楽しさ面白さに気付いていないようでした。
それに最も難しいのは、多くの学生たちは写真家志望ではない、ということです。
グラフィックデザイン学科ですから、将来はグラフィックデザイナー、イラストレーター、ウェブのゲームソフトを作る、あるいはアニメーター、中にはTVCMの企画演出、などを希望する者が多く、写真家志望は年に3人もいないでしょう。と学科長から伝えられていました。
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