「神殿」(12)
「神殿」41点の作品をデータ化終わる。
撮影に使用したカメラは以前書きましたが、レンズは全てダゴールで撮りました。ドイツゲルツ社のレンズですが、設計が個人のせいかトーンに特徴があります。
枯れた花をどのようなトーンで写真にするかは、事前にイメージを持つことが必要です。イメージに相応しいレンズを使用しなければなりません。ダゴールレンズは個性的な色彩とコントラストが独特で、私のイメージにピタリと合いました。
出会った時は嬉しかった。
しかし、現在(2016年当時からも)は8×10インチのネガカラーフィルムの種類を選べる環境にありません。常時手に入るのは限られているのです。ダゴールとフジプロビアの組み合わせは私的にはあまり好ましくない。どちらかと言えば仕方なく、の思いでプロビアを使いました。
最近になって、データ化を思いついたのです。
むしろデジタルの方が当初のイメージ再現に相応しい方法だからです。
ところがです、8×10インチのネガフィルムをスキャンするとなるとニュートンリング問題を解決しなければなりません。分割スキャンしてのちにいいとこ取り合わせのやり方は、私はやりたくないのです。
ちょっと話が専門的になってしまいましたが、結論はスキャナーとフィルムにストレスがかからないフレームを作ればスキャナーグラス面にフィルムが密着しないで済むのでは、と考えたのです。
詳しい技術の話は別の機会にしましょう。
今回アップした作品は、直射日光を鏡で何回かリフレクションさせて室内に導き入れた写真です。
つまり自然光が光源です。