写真と珈琲のバラード(3)

写真と珈琲のバラード(3)

キスマーク?いえいえ、違います。

月日が経つのは速いものですね。珈琲の焙煎を始めてから今年で7年経ちました。だいたい平均すると2~3日に1回。1回につき2~3種類の珈琲を焙煎します。ならしてみると、ほぼ毎日1回焙煎してることになりますから、単純計算で、約365×7=2555回ぐらいの焙煎をしたことになります。やり始めの頃は実験に次ぐ実験だったので実際のところはもっと多く、ただし、1ヶ月の夏休みがありますから、3000回に届かないくらいの回数でしょうか。それだけの焙煎回数で、先日、ついに初めて火傷を負いました。そうです、一瞬、ほんとに、本当に微かな瞬間ですが、焼けた焙煎器に触れてしまったのです。

すぐに冷水をジャカジャカかけ、氷を当てて冷やしました。焙煎器に触れた直後はなんともなかったのですが、時間が経つに従い、徐々に肌の色が変わり、紅く変色して来ました。ヒリヒリ痛みも感じてきたので仕方なく薬をつけました。そして、2日過ぎてガーゼを剥がした直後の写真が冒頭のキスマークまがいです。

私の焙煎器は自ら考えたドラム型の間接式で、1kgの容量があり、手回し式です。内部に熱せられた空気の層があるために、途中で火力を変えて焙煎することが可能です。現在の型は、改良を重ねた第6号器です。

火傷をしたのは、焙煎が終了し、焼けた珈琲豆を焙煎器から外に出す時です。速やかに出すために焙煎器を振った瞬間に、一瞬触れてしまいました。

実はこれには理由があります。元々、焙煎器を作る鉄の厚みは0.9mmだったのですが、結果的に1.1mmの厚さにしたために、振るには少々重いのです。何故厚みにこだわったかというと、鉄に厚味があるほうが熱伝導に安定性があるからです。正直申し上げると、ひとつ前の5号器は1.3mmの厚さで作りました。ところが出来上がって焙煎してみたら、重過ぎてとても使えた代物ではありません。振ることすら出来ないのです。ただ厚ければいいってものではないのですね。


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