1970年代の作品(2)
1971年4月、24歳で写真家としてデビューした。といっても仕事のあてはまったく無かった。生活も逼迫していたが、何故か根拠のない自信だけはあった。チャンスさえあれば、今までにない作品を撮ることが出来ると思っていた。今考えても不思議なくらい自信満々だった。数ヶ月経った頃、相前後してマガジンハウスの編集者椎根大和さんと、集英社の編集者小田豊二さんから仕事の依頼が来た。今回アップした写真は、集英社『週刊プレイボーイ』の巻頭ヌードグラビアのために撮影した作品です。
小田さんから声がかかるまで、ヌード撮影の経験は無かった。女性経験も貧しかったし、そもそも、女性の身体的な美しさを表現するには、多分に被写体に依存しなければならず、写真家になったばかりの新人に、女性の性的な魅力を表現するのは無理と諦めていた。そのかわり、それまであまり見たことないヌード写真なら撮れるかもしれない、と考えた。全裸でありながら必死になる状況を作り出せば興味深い写真、面白い写真になるのではないかと思った。
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