「四谷シモンさん/1972年」
ギャラリー展示作品の内
「四谷シモンさん/1972年」
状況劇場多彩な役者の中でも最高に妖艶で魅力的な女形から、人形作家として出発する四谷シモンさんを被写体に、10人の写真家が写真を撮ることになった。
私は前年に独立したばかりの駆け出し写真家だったが、幸いなことに末席に参加させていただいた。
状況劇場時代のシモンさんは本当に美しかった。
役者時代を超えて新しい魅力を引き出すのは、自分の力では難しいと頭を悩ませていた。そのため、シモンさんの肉体に過酷な条件を与えてみたらどう変化するのか見たいと思った。
「痛み」「苦しみ」「笑い」「哀しみ」の4つのアイデアを準備した。簡単に言えば拷問みたいなもの。例えどんな条件であろうと美しくありたいと願うシモンさんの美意識に賭けた。
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