「シフォネット/資生堂雑誌広告/1973年」
1972年当時、資生堂デザイナー太田和彦さんから「シフォネット」という商品があります、雑誌広告のための撮影をやりませんか、と連絡があった。『カメラ毎日』『anan』に私が発表した写真を見て、注目してくれたのだろう。
資生堂の広告といえば、撮影は横須賀功光さんの仕事が圧倒的だった。ほとんど独壇場とも言える活躍だったので、もし自分がやることになれば違う世界観に挑戦してみたかった。
メイクアップした女性の美しい顔から、もう少しアングルを引いて、美しい女性がいる不思議な場を作り出せないかと考えた。資生堂の基礎化粧品を使ってメイクすれば美しくなるのは必然だから、と開き直った結果だった。
今まで見たこともないインパクトある広告写真を考えてみたかった。
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