2010/10/30

おいしいコーヒー(16)

今年の春頃には、自分が理想とするコーヒーの味、香りに、かなり近づいてきました。
しかし、あと一歩のところがどうしても気に入りません。
特に「香り」です。
僕が思うのは、カップを近づけると何ともいえない花のような香りが漂い、口に含んだ時のまろやかな口あたりがコーヒーを楽しむ条件です。
ところが、まろやかにしようとすると抜けが悪くなり、抜けをよくするために火を調節すると、口あたりがきつくなる。
香りも豆の香りだけになってしまいます。
それまでにも、考えられるあらゆる火加減を試したのですが、満足できません。

今年の初め頃は、魚焼きの網をいろいろ買って来て、火の強さを調節したり、「直火」と「間接」、両方の焙煎器を使い回したり、ダンパーを自作して煙を利用したり、ダブル焙煎したり、まあ、今から思うと、無駄な試みもありました。
そうこうしてるうちに、焙煎器の素材が問題ではないかと思い出したのです。
何故なら、どんなに腕のいい料理人でも、ステンレスの薄い鍋でおいしい卵焼きを作ることは出来ないだろう、と気付いたからです。
焙煎器の熱が、豆にどう伝わっていくかが問題です。

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2010/10/19

おいしいコーヒー(15)

コーヒーの焙煎は、火を使うので偶然性が伴います。
どんなに厳密なやりかたをしても、最終的な出来不出来を決定するには運が左右します。
豆の状態と火の加減とが、うまく噛み合わないと思ったようになりません。

昨年の11月から焙煎をやり始めて、そろそろ1年になろうとしています。

仕事で家を留守にしない限り、毎日必ず焙煎をします。
多い時は一晩で7回ぐらいするのですが、それも、同じ方法ですることはありません。
それほどたくさんの焙煎方法があるのか?と思うかもしれませんが、それがあるのです。
天文学的な数字になるくらい、焙煎方法は考えられます。

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2010/10/15

おいしいコーヒー(14)

久しぶりにコーヒーの話です。

コーヒーは嗜好品なので、コーヒーに期待するものは人それぞれです。

僕は大きく分けて5つのこと実現するために焙煎しています。
(1)香り、(2)口あたり、(3)味、(4)引き際、(5)残り香、です。
これ以外にも液色、温度、それに、カップ、スプーン、なども気になりますが、上記5項目を大切に考えています。
中でも、最もコーヒーに期待するのは(1)香り、です。

通常、新鮮な豆を焙煎し抽出すると、果物のような豆の香りがします。
この豆の香りだけを取り上げても、好みが分かれると思います。
僕はどちらかというとあまり好みません。
いや、その香りが嫌いというわけではなく、つまらないのです。
コーヒーを飲んで、コーヒーの香りがするだけでは不満です。
やってみればわかりますが、フレッシュな豆の香りを実現させるだけでも結構大変です。
が、しかし、いくらおいしくてもコーヒーから離れることはできません。
僕は焙煎しながらこんなことを思っています。

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