多摩美術大学・十文字美信最終講義(2)
「豆腐、卵、角砂糖を使って、パッション(情熱)を写真で表現しなさい」
今年の僕の授業を履修した3年生に提出した最初の課題です。
副題として、(光の効果を駆使すること)です。
「情熱」の解釈に対する質問は一切受け付けません。
自分が考える、あるいは経験した「情熱」で構わない。
提案した3種のモチーフにどう関わっていくか、個人差があって大変興味深い。
整然と並べる者、グチャグチャに混ぜ合わせ
る者、卵を割る者、投げつける者、卵焼きにする者もいる。具体的な生活周辺のありふれたモノを使って、感情を表現するのは難しいがやってみると面白い。
たった3ヶ月のライティング経験とは思えないほど、見事な作品に仕上げる者もいる。
この場で見せられないのが惜しいくらいの出来の写真もあります。
これから1年間かけて身につけて欲しいものは、撮影する以前にまずイメージすることの大切さです。
光と影、奥行き、色彩を心の中で具体的に描くことが出来れば、現実にやってみることとのギャップも生きてきます。
自分で光を操る面白さを体験してもらいたいのです。
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