2014/01/03

今年もよろしくお願いします。

Leica A

ついに年が明けて、3日目になりました。
年々、時間が過ぎ去るのが速く感じます。
自分の人生もせいぜいあと10年、15年かと思うと一瞬のような気がします。
そう感じる一方、子供時代のことは、思い出そうとしても、ほとんど霞の彼方のようにボンヤリとしか思い出せない。
人生とはうまく出来ていて、人の一生というのは、まともにさえ全う出来ればちょうどいい長さなのかもしれない。
新年にあたって思ったことは何だったろうか?
出来るだけ長く写真を撮り続けていたい、だったかな。

競馬でいうと、第4コーナーを回って最後の直線コースに入り、鞭を入れたところでしょうか。
僕の写真はますます世間の好みから離れていって、極々一部の人にだけ理解される方向に向かってる。
自分が興味を持ってることに、全霊をかけて入り込んでいったら、当然そうなります。人生の最後はそうなりたい。
好きな写真を好きなように考えて好きなように撮っていきたい。

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2013/12/20

多摩美術大学十文字美信・最終講義(4)

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12/18日、大学での最終講義がついに終わりました。
2004年に着任したので、来年の3月いっぱいで丸10年です。

授業を通じて何を学生たちに伝えようようとしたのか、書き留めておかないと忘れてしまうと思い、ブログに書き始めたのですが、完成しないうちに最終日が来てしまいました。

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2013/12/02

多摩美術大学・十文字美信最終講義(3)

写真を学ぶに際し、初めに興味を持って欲しいことは「光」です。
撮影するためには、「光」に対する興味は必須条件です。

僕が最初に学生に向かって提案した課題は、突拍子もないものです。
彼らが写真に対して抱いている常識的な感想を打ち破りたい、思いがありました。
「常識的な感想」とは何か、というと、「写真はシャッターさえ押せば写る」という思いです。あるいは、「目の前に存在してるものしか写らないから面白くない」という感想です
確かに写真は見えるものしか写らないのですが、だからこそ面白いのです。

実在し、見えるものと関わりながら、見えないもの(ここではイメージという言葉に集約してみます)の分野に踏み込んで行く楽しさを体験してもらいたいのです。

特に現在の写真世界を覆う状況は、写真が発明されて170年以上過ぎた今が、写真芸術の歴史上大きな分岐点です。現在、写真は生きるか死ぬかの瀬戸際です。もしかしたら、もうすでに写真は死滅してるとも言える。写真で表現してきた従来のリアリティは生き残る場を失った実感があります。
原因はデジタルの出現です。
フィルムという媒体を通した写真とデジタルの決定的な違いは、デジタルは陰画(ネガ)の喪失と撮影からプリントまでに要した時間のズレを失ったことです。

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