1983年頃アカ族の村で
1983年頃アカ族の村で。
一人の青年が被っていた帽子を取り上げておどけたところ。
タイ北部山岳地帯に入り込み、ヤオ族の始祖神話が記された「ギエセンポン」(評皇券牒)を探し出した。読み解いているうちに、これは江戸時代の曲亭馬琴が書いた「南総里見八犬伝」に似ているぞ、と気が付いたのです。
何らかの理由で当時馬琴は人間と犬の混交で生まれたのが祖先だ、という中国の民話を知り物語のヒントにしたのではないか。
そのことがきっかけで、以後、俄然日本の歴史や文化に興味を持ち、次の作品『黄金風天人』につながっていった。
写真家としての方向性を決定づけた私にとっては重要な旅でした。
撮影したのは当然フイルムですが、40年以上の時間が経過しているので、そろそろデジタルに変換しないと色が抜けてしまう。
整理を始めたが、複写したい写真が1800カット以上あるので、2ヶ月経ってもまだ終わらない。
時間が欲しいです。