写真と珈琲のバラード(32)

久しぶりに珈琲の話です。
以下はあくまでも個人的な感想です。

私は自分で珈琲焙煎を始めてから今年で8年目になります。香り、味、口当たりなどが、工夫次第でいかようにも変化することの面白さに目覚めて、ほとんど毎日実験を繰り返しています。最近確信したことの一つを話します。

生豆の焙煎というのを実際に見たことがなくても、なんとなく具体的なイメージを持つことは出来ると思います。火力と時間との相関関係であらゆる方向に変化していきます。それはもうやり方次第でどんな珈琲にもなるのです。どの種類の豆にも酸味から甘味、苦味を取り出すことが出来ます。モカは酸味が強いとか、グァテマラは苦味があるとか言っているのは、そのように焙煎されているからなのです。モカを甘味で止めることも出来るし、グァテマラに酸味を感じさせることも焙煎次第で出来るのです。さて、今回話すのは焙煎が終わってからのことです。

焙煎された珈琲豆は、そのまま放っておくと熱が残っているので、さらに焙煎が進行してしまいます。焙煎を終了した時点が理想的な焙煎度合いであるなら直ちに熱を逃がさなければりませんね。この熱の逃がし方、つまり冷やし方が香り味に多大な影響を及ぼします。

1) 自然放置する。2) 冷風を送る。3) 霧を吹く。4) 冷やされた霧を吹く。5) 冷風と霧を併用する。6) 冷水に漬ける。7) 氷で冷やす。

大きく分けて、私は今までに上記のやり方を全て試しました。
それぞれの併用まで含めると、珈琲の冷却だけても膨大な方法論が導き出されます。そして、それぞれに特徴があるのです。あくまでも好みがありますから、これがベストなやり方だと、一概に結論出すことは出来ません。私の基準で決めていくしかないのです。そこが写真と共通している特徴ですね。

珈琲焙煎の冷却で言えることは、急激に冷やせば口当たりが強くなり、味香りも濃厚になります。ゆっくり冷やせば口当たりが柔らかくなる代わりに、焙煎が進みます。
結論は、焙煎との関係で冷却方法を選択するのがベストだと思います。
私が何を選択したか、言葉では表し難いので、興味ある方は是非私のギャラリーに併設してる鎌倉「Cafe bee」で試飲してみてください。


4 Responses to “写真と珈琲のバラード(32)”

  • mitsutaka_kawaharada |

    又、参ります
    珈琲
    美味しかったです
    飲み易さ…が良いですね

  • 正木一郎 |

    知人に勧められ始めて伺いました。
    マンデリン、これまで飲んだ中で、たぶん一番美味しかった。
    また伺います。
    ついでに(申し訳ないです)拝見した写真、海の作品が今も心に残っています。ですが、その後味をいまだ言葉にできません。また伺いたいと思います。

  • Bishin |

    今回の展示「海と腕」、またぜひご覧ください。

  • akira_9 |

    ずっとファンだったはずなのに、暫くお逢いしないでいるうちに、随分遠くに行ってしまったと実感します。羅臼’には行ってみたいですね。

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