再び外出
8/6日、朝目が覚めても相変わらず体調不良。
左咽喉が腫れて痛い。唾を飲むと違和感がある。扁桃腺が腫れてるかも?
それに咳がひどく、その度に痰が出る。
紙を持ち歩かなければならないのでやっかいです。加えて、昨日から左耳の中が痛い。
以上の症状は大袈裟に言えば、ですけど。
今日こそ何処へも行かずに一日中寝ていようかと思ったのですが、やはり、寝ていられない。
カメラを持って部屋を出る。
どうせ遠くまで行く体力はないのだから、フィルムを節約してネガカラー2本、モノクローム2本をカバンに入れる。
そうなんです。デジタルでなく、今回はフィルムカメラにしました。
階段をゆっくり歩いて下りる。
1階まで来て振り返ると、床と鏡に光が綺麗に落ちてる。
ISO感度50で、15分の1、開放F2.8と読む。
これで外の光は4絞りプラス飛ぶ。
僕は助手時代に身につけたことがあります。その頃は露出計で光量を計測して絞りを決めていました。
もしも露出計が壊れたらどうする?
と想像したことがってあって、自分が露出計になれば壊れることはないし、いちいち計測する手間も省ける。そう考えて、それからしばらくの間は常に露出計を携帯して、何処へ行ってもどんな環境でも露出計を取り出して光の量を測っていました。
そのうちに、どのような場所であろうと露出計で計測しなくても、光がどのくらいの強さかが解るようになりました。
当時はコダックのリバーサルフィルムEKが、ASA64だったので、いまの言い方でいうとISO64の感性です。
助手をやったのは今から44年前なのに、当時身につけた感覚は今だに忘れません。
シャッタースピード15分の1というのは、手ブレの領域です。
ブレないように身体を決めて撮る。
2回シャッターを切って外へ出る。
昨日と同じくシェルシュミディ通りを北へ進む。
やはり体調が悪く、とても撮影は無理っぽい。
どうしようか、立ち止まって正面を見ると、何とも空が綺麗な色をしてる。
日本とは違うヨーロッパの空です。
このまま帰るのもシャクだし、誰か魅力的な人が通りかかったら追尾して写真を撮ろう。
しばらく待ってるうちに鳥のような顔をした初老の紳士が現れる。
後をついて行くと、ボン・マルシェ3階のBookコーナーへ行き、棚から、数冊の本を抜き出した。
フロアーに用意してあるソファーに腰を下ろして読み出した。
僕は正面のソファーに位置して観察する。
身につけてる衣装と、足元のくたびれたスニーカーの取り合わせが面白い。
組んだ足を時々替え、一心に読み耽ってる。
目測で距離を測り、しばらく待つ。
僕を見た瞬間にシャッターを切る。
2回繰り返したところで、再び体調が悪くなる。
外へ出て風に当たると耳が痛い。
こんな体調が悪い時におとなしく寝てればいいものを、何で写真を撮ろうとするのだろう。
何が写るのですか?
わかりません。
ゆっくり歩いて部屋に戻る。
ベッドにひっくり返って目を瞑ると、今日見た光景が全部出現する。
先生のブログは先生の心境や状況が目の前に広がります。
ただただ早く体調が戻ることを祈ってます。
ありがとうございます。ちょっと大げさに書いてしまいました。体調は大丈夫です。