楽しみがまた増えた
一昨日まで連日(7日間)、調布にある角川大映スタジオに入ってました。
たまたまですが、撮影が3つ重なってしまい、スタッフには「スタジオに泊まり込んだほうがいいのでは」、と言われるぐらいの忙しさになってしまいました。そのため、ブログの書き込みが出来なかったのです。
生活のペースは、あい変わらずといったところですが、季節の移り変わりは確実に進んでいますね。
秋もいよいよ終わりに近づいて、朝晩の空気が冷んやりした冬の気配を運んで来ています。今朝、下駄をつっかけて、カラコロ音を聞きながら表に出たら、ススキの根元から、南蛮ギセルが顔を出しているのをみつけました。
まだ秋の盛りの頃、ススキが穂を開く前に、土を押しのけて顔を出しているのをよく眺めていたのですが、この季節でもまだ咲いていたのですね。小さい花ですから、ススキに近づいてよく見ないと見過ごしてしまいます。どういうわけか、南蛮ギセルは、いつもススキの根元で見つけます。僕は植物に詳しいわけではないので、確かなことはいえないのですが、ススキと南蛮ギセルの関係は密なるものがあるように思います。どなたか知っている方がいらしたら、何故、南蛮ギセルはススキの根元で生きていくのか教えてください。
昨日、ついに、念願が一つ叶いました。
庭の片隅に「半夏生(はんげしょう)」を植えたのです。
このブログを読み続けている方なら思い出していただけるでしょうが、今年の夏に京都建仁寺塔頭両足院の庭で、「半夏生」を見てから、一つの夢が膨らみました。それは青大将の「鈴木さん」を、「半夏生」と一緒に撮影することです。
毎年、夏になると僕の家のブロック塀を乗り越えてあらわれる「鈴木さん」は、群生している「どくだみ」の葉陰を移動していきます。その音も無く進んでいく超現実的な姿を見て、これが「どくだみ」でなく「半夏生」であったらなんと美しい世界になることか、それを写真に撮ってみたい、と思ったのです。でも、その時は我が家の庭に「半夏生」はありませんでした。「半夏生」の根元をスルスルと移動していく「鈴木さん」を撮影するには、まず、「半夏生」を育てなければなりません。鎌倉へ戻ってすぐに津田造園さんに相談したところ、植えるには時期的に今頃がいいでしょう、とのことで、ついに今日(10月23日)がその当日になったのです。
念願が叶ったといっても、一応、準備が整ったという段階ですが。
楽しみがまた増えました。
来年の夏、首尾よく理想の写真が撮れることを願って、「半夏生」の根を埋めた上から土をかけました。