「行き行きて重ねて行き行く/流行通信/1978年」
ギャラリー展示作品の内
「行き行きて重ねて行き行く/流行通信/1978年」
アートディレクター石岡瑛子さんから連絡あり、雑誌流行通信の撮影をご一緒することになった。
石岡さんにはすでに具体的なイメージがおありだった。
中国の古い時代の子供が描かれた絵だった。
京劇に登場するような衣装、メイキャップで撮れないか、だった。
石岡さんがお持ちの資料を拝見し、それを元に具体的な私の感想を伝えた。
スタジオのホリゾントに黒土を敷き詰め、カットによっては蓮の花を植えましょう、被写体は素人の子供がいいと話した。
スタジオまんまの空間ではつまらないし、ロケーションではまったく世界が違ってしまう。文字通り「土の匂いのするホリゾント」がイメージとして浮かんだ。
女の子は石岡さんの姪御さん、男の子は私の家の近所で遊んでいた子をお願いした。
この撮影は、「仕事というものは優秀なスタッフとやるもんだ」とつくづく思わされた。
スタイリングは伊藤佐智子さん、メイキャップは川邊サチコさんで、お二人のセンスと技術が作品に強い力を与えた。
AD→石岡瑛子、D→成瀬始子、乾京子、ST→伊藤佐智子、Makeup→川邊サチコ、タイトル→長沢岳夫、Costume&Set Design→石岡瑛子、十文字美信、伊藤佐智子、成瀬房信、安藤士、高田喜佐