1970年代の作品から(1)
3月からコロナの影響で、仕事のキャンセルが続き、また外出自粛要請のおかげで自然と自由になる時間が増えた。この機会に、かつてフィルム撮影した作品をデータ化することに決めた。
といっても、写真家になってから今年で49年、初めての作品から50年を経た。空調の効いた室内で保管していたけど、経年劣化が激しい。1970年代当時、私が使ったカラーフイルムは35mmサイズは「コダクローム」、ブローニーは「エクタクローム」だった。あらためてチェックしてみると、「エクタクローム」の劣化が激しい。湿気の多い環境にモロ影響され、コマにによってはカビが広がり、色ヌケが激しく、殆どのフイルムはマゼンタ色だけが残る状態。
まず選んだフイルムを出来る限りクリーニングし、スキャンした画像データをフォトショップで現像し保存することにした。
私はもちろんフイルムで写真を覚えた世代なので、PCで作品をデータ化することには少し抵抗があった。しかし、フイルムで保存するには環境問題で限界があるのと、量が多過ぎて、事務所の空間では無理。
50年間の写真家生活の中で、転居した回数は9回。その都度、捨てた作品は現在まで持ち続けてる量の数十倍はあったと思う。もったいないけど、持ちきれないし、その程度の愛着だったと思って諦めてる。生きてる限り、作品は増え続けるわけだから。
それでも捨てきれずに残った作品をこれから少しずつアップしていこうと思う。出来るだけ当時を思い出し、作品に対するコメントも書いてみたい。
まずは1971年、私が写真家としてデビューした頃の作品から始めます。
今回アップした作品は『週刊プレイボーイ』誌に掲載された写真です。
解説は次回から書きます。