2017/02/28

写真と珈琲のバラード(19)

わたしが気に入ってるカメラの一つ。Leica M4です。

写真家になってから最初に買ったカメラです。どうしてもライカが欲しくて欲しくて、大袈裟でなく食事を切り詰めて買いました。もう40年以上使っています。ボディの左右、ちょうどホールドするあたりを中心にしてカバーが剥げてしまいました。古いカメラなので、同じ材質を使って直すことが不可能だとのこと。見ようによっては痛々しいですが、いつの間にか変化したので、これはこれで自然のことだと思ってそのままにしています。撮影には何も影響ありません。

何処へ行こうが、何を撮ろうが、一つのカメラをずっと使い続ける人もいますが、わたしはその時の気分であらゆる種類のカメラを使い分けます。ですから、すべての撮影にライカを使用してるわけではないのに、外観はこのように傷んでしまいました。それだけ過酷な状況を経てきたのかなあ、とレンズを拭きながらジンとくるものがありました。

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2017/02/13

写真と珈琲のバラード(18)

次回刊行の写真集『常ならむ』に没頭しています。暗室でプリント作業の時間以外に、まえがき、作品個々の主題について、あとがき、などの文章、英文タイトル、表紙デザイン、編集構成、等を考慮実行してるうちに1日の時間がすっ飛んでいきます。主題に基づいた写真以外に、未発表スナップ写真を加えたくて、そのセレクト作業も時間かかっています。

以前にも書きましたが、暗室作業するための現像液の単薬、印画紙も年々手に入り難くなってる。それ以前に、そもそも写真を撮る環境が難しくなっています。どの地方へ行こうが、その土地の特色は失われ、どこもかしこも画一的な風景ばかり。人々は写真に対して警戒心も強くなり、容易なことでは入り込めない。盗撮したりする連中が後を絶たないから仕方ないことかもしれないけど、写真家にとっては受難の時代になったね。

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2017/01/29

写真と珈琲のバラード(17)

冬の日本海。フェリーの窓から海に視線を送る。この風景も一瞬の後には消えてしまう。不確かなことばかりの現代に、確実なのは、私が見ている全てのものは消滅していくということ。写真だけが、消えていくものを捉える資格を有してる。何という奇跡。写真はものの意味ではなく表面と関係を結ぶことが出来るから。


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