今年もよろしくお願いします。

Leica A

ついに年が明けて、3日目になりました。
年々、時間が過ぎ去るのが速く感じます。
自分の人生もせいぜいあと10年、15年かと思うと一瞬のような気がします。
そう感じる一方、子供時代のことは、思い出そうとしても、ほとんど霞の彼方のようにボンヤリとしか思い出せない。
人生とはうまく出来ていて、人の一生というのは、まともにさえ全う出来ればちょうどいい長さなのかもしれない。
新年にあたって思ったことは何だったろうか?
出来るだけ長く写真を撮り続けていたい、だったかな。

競馬でいうと、第4コーナーを回って最後の直線コースに入り、鞭を入れたところでしょうか。
僕の写真はますます世間の好みから離れていって、極々一部の人にだけ理解される方向に向かってる。
自分が興味を持ってることに、全霊をかけて入り込んでいったら、当然そうなります。人生の最後はそうなりたい。
好きな写真を好きなように考えて好きなように撮っていきたい。

まずは2階に眠っている膨大な撮影済みのフィルムを整理しよう。
当時は面白くない、と思って発表しなかった写真も山のようにあるので、それから手をつけていかなければと思う。
自分を振り返るいい機会にもなるし。
途方もない量のフィルムが眠っているので、迷宮の森に入っていく思いです。

写真は面白いね。自分に正直でさえあれば、その時の時間が真空パックされてるのだから。
解凍して何が現れるのか自分でも興味深い。

昨年パリの蚤の市で見つけた「ライカA型」が気に入ってます。
照明技師の中村浩幸さんに頼んで特注の皮ケースを作った。
80年以上前に製造されたカメラなので、ケースが必要です。
当時のフィルムは現在に較べて感度が低いので問題なかったが、ISO400のTRI-Xを使うとしたら、どこからともなく光が漏れてしまう。遮光の意味でもケースが必要です。
今まで日常的にカメラを持ち歩かなかったので、これからはこのカメラを首からぶら下げてみようと思う。
フィルムを装填するのにコツがいるし、露出を自分で決めて、距離は目測、なんとも手間のかかるカメラですが、僕に向いてると思う。

今年は80年前のカメラを使って写真と向き合います。

 

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